− 山内一豊と千代ゆかりの −

                 長 浜 城
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1.はじめに:   かつて、京の都を目指す戦国の武将にとって、近江北部は要衝の地だった。 20051121nagahamajyo (2).jpg  天正3年(1575年)、秀吉は長浜 に城を築いた。 琵琶湖に面した湖岸である。 琵琶湖の水運に着眼したのであろう。 ←建築中の長浜城  (博物館展示品)   天正13年(1585年)には山内一豊が長浜2万石の城主になった。  (前年にも短期間城主になっている)一豊41歳の時で、以後5年間をこの  地で過ごした。  しかし、この城は比較的短命で、元和元年(1615年)に廃城となった。 2.長浜城歴史博物館:    昭和58年(1983年)、長浜城が復元された。  この城は「市立長浜城歴史博物館」として利用されている。ここは桜の名所  でもある。 20051121nagahamajyo (11).jpg  内部には、湖北の古代遺跡の紹介や、 秀吉に因んだ歴史の紹介などが展示され ている。 ←豊公園から見た長浜城   ↓さくら名所100選の碑  20051121nagahamajyo (1).jpg     司馬遼太郎さんの「功名が辻」がNHK大河ドラマとして放じられるこの  時期(2006年)、山内一豊と千代に興味をもたれる方が多いだろう。   天正13年(1585年)、一豊が城主となった年、この地方に大きな地  震が発生した。城は倒壊し、当時6歳だった一人娘の与祢姫(よねひめ)が  圧死したそうである。一豊と千代にとって、長浜城は格別の想いが残る場所  だったに違いない。 20051121nagahamajyo (10).jpg  館内には、一豊と千代(見性院:けんし ょういん)の肖像(複製)などが展示され ている   ←見性院肖像    ↓山内一豊肖像    20051121nagahamajyo (9).jpg   最上階(5階)の戦国パノラマ展望台からは、湖北地方を一望することが  できる。  20051121nagahamajyo (5).jpg    ↑西に竹生島          20051121nagahamajyo (4).jpg            ↑北に小谷城址                  20051121nagahamajyo (7).jpg                    ↑東に伊吹山   長浜城歴史博物館へは、JR長浜駅から徒歩10分弱である。 3.一豊・千代の特別展:    博物館の受付嬢に、NHKの大河ドラマ放映のことを話しかけてみると、  1月早々から特別展がある、と案内してくれた。  特別展は長浜城歴史博物館だけでなく、「北近江 一豊・千代博覧会」と称  して、次のように3会場で開催される。   ・一豊・千代歴史館(=長浜城歴史博物館)⇒一豊・千代が生きた北近江                        の歴史展   ・一豊・千代物語館(=曳山博物館)  ⇒一豊・千代の物語と映像展   ・一豊・千代夫婦館(=長浜御坊大通寺)⇒書とガラスの戦国夫婦物語展   (長浜城歴史博物館の単独入館料は大人400円、3会場の入場セット券    は大人1,000円)  3会場を結ぶ巡回バス、一豊・千代ドラマツアーなども用意されている。   問い合わせ先:北近江 一豊・千代博覧会事務局   ・長浜市観光振興課内      Tel:0749−62−4111                   Fax:0749−64−0396   ・湖北観光情報センター四居家内 Tel:0749−65−0370                   Fax:0749−65−0380  インターネット:   ・長浜城歴史博物館:http://www.city.nagahama.shiga.jp/section/                              rekihaku/   ・北近江 一豊・千代博覧会:http://www.kazuchiyo.jp/              4.長浜の花火大会:               以前、長浜に泊まったとき、宿舎から花火大会を楽しむことができた。  20年ほど前、滋賀県に転居して間もない頃、小さな子供たちを連れて国民  宿舎に1泊したときのことである。その日はたまたま長浜の花火大会があり、  眼の前に打ち上げられる花火を部屋から見上げることができたのである。 20060105nagahamajyo.jpg  今回私が長浜城を訪問したのは、もう 一度花火大会を見るために宿を探すこと が目的だった。  花火大会は毎年8月5日である。 花火は長浜港の沖で打ち上げられる。 竹生島巡りの観光船は長浜港から出航し ている。   当時の記憶はすっかり消えていた。国民宿舎は長浜城のすぐ近くにあった。  8月5日の予約方法を尋ねたところ「この日は大阪の某中学校の予約で貸し  切りになっています」という意外な返事が返ってきた。  たしか、国民宿舎の予約は半年前からだったハズではないか、と聞いてみる  と、「そうなんですが、公立学校なんで特別扱いになっています。」という  ことだった。 20051121nagahamajyo(6).jpg ←国民宿舎「豊公荘」    ↓ホテル・グラツィエ  20051121nagahamajyo(8).jpg   長浜港に面した位置に「北ビワコホテル・グラツィエ」というきれいなこ  じんまりしたホテルがある。そこで花火大会の日の予約ができるかどうか聞  いてみたところ、前年からの予約客で一杯だということだった。   かくなるうえは、1週間位先の日を予約しておいて、花火がその日まで延  期されるように台風を招待するしかなさそうである。 5.おわりに:                  長浜は、初めて城持ち大名となった秀吉が青春をすごした地である。  街は楽市楽座で活気に溢れたことであろう。その伝統を受け、人とモノが集  まった長浜は、明治以降にあっても湖北で元気に満ちた都市だった。  やがて、市街地の衰退が進み、20年あまり前から市民を中心とした活性化  運動が展開された。数々のアイデアが実を結び、元気を取り戻している街で  ある。   長浜は観光客の誘致に熱心である。  冬の盆梅展、年間を通しての黒壁ガラススクエア、長浜浪漫ビール、子供歌  舞伎など市内の観光スポットに加え、近隣の観光スポットへのアクセス拠点  としても便利である。   一豊と千代を巡る歴史散策と共に、一般観光も楽しんでいただける地であ  ろう。 (以上、長浜市観光課とNHKに無断のボランティアガイドです)                      (散策:2005年11月21日)                   (脱稿:2006年 1月 7日) ------------------------------------------------------------------
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